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【メモ】認証情報と端末の守り方

はじめに

認証情報と端末は、多くの人が業務の初期段階から毎日使うものです。
そして同時に、事故が起きやすい入口でもあります。1

メール誤送信のような「送ってしまった事故」と違い、認証情報や端末まわりの事故は、気付きにくいまま広がることがあります。
だからこそ、最初の段階で守り方を具体的に理解しておく必要があります。

なぜ認証情報と端末が重要なのか

認証情報は、情報やシステムに入るための鍵です。
端末は、その鍵を使って仕事をする入口です。

このどちらかが崩れると、次のような連鎖が起きます。

  • 第三者にアカウントを使われる
  • 社内情報や顧客情報に不正アクセスされる
  • なりすまし送信や不正操作が起きる
  • 誰が何をしたかの切り分けが難しくなる

つまり、認証情報と端末は単独の論点ではなく、他の多くの事故の起点です。

認証情報で守るべきこと

パスワードは本人だけが使う

パスワードは、同僚や上司でも共有しない前提で扱います。
「急ぎだから代わりに入ってほしい」という状況でも、共有を正当化してはいけません。

共有されると、事故が起きたときに誰が何をしたのか分からなくなり、追跡も再発防止も難しくなります。

使い回しを軽く見ない

同じ、または似たパスワードを複数のサービスで使うと、1か所の漏えいが他へ波及しやすくなります。
社内システム、外部サービス、個人利用のパスワードを混ぜる考え方は避けるべきです。

多要素認証は「面倒な追加作業」ではない

多要素認証は、パスワードだけに依存しないための重要な仕組みです。1

認証要求が来たときは、単に承認するのではなく、自分が今その操作をしているかを確認してください。
身に覚えのない認証要求を流れ作業で承認すると、不正アクセスを自分で通してしまうことがあります。

認証情報を画面や文章に残さない

付箋、メモ帳、チャット、メール下書き、スクリーンショットに認証情報を残すと、本人が思う以上に広く漏れる可能性があります。

認証情報は、「覚えるか、会社が認めた安全な方法で管理する」前提で扱ってください。
具体的な管理方法は、自社ルールに従ってください。

端末で守るべきこと

離席時ロックを習慣にする

短時間の離席でも、画面を開いたままにしないことが基本です。1

「社内だから大丈夫」「数分だから大丈夫」という考え方は危険です。
偶然見られる、触られる、送信される、設定変更される可能性はゼロではありません。

のぞき見と見え方を意識する

電車、カフェ、受付前、会議室外、エレベーター前などでは、画面を開いているだけで情報が漏れることがあります。
覗き込まれる意思がなくても、位置や角度によって見えてしまう場面は多くあります。

機密性の高い情報ほど、その場で開くべきかから考える必要があります。

持ち出し時は「なくす前提」で考える

ノートPCやスマートフォンは、移動中、会食、出張、在宅勤務で持ち出す機会があります。
そのときは、「自分はなくさない」ではなく、もし離れたら何が見えるか、何に入れるかで考えるべきです。

机上放置、座席への置き忘れ、カバンの口が開いたままの移動、無施錠保管は、典型的な事故の入口です。

印刷物も端末と同じように扱う

紙に出した時点で安全になるわけではありません。
印刷物は、置き忘れ、取り違え、会議室放置、持ち帰り忘れが起きやすいため、画面と同じく管理が必要です。1

会社ごとの差が出やすい論点

次の論点は、会社により許可範囲や手順が異なります。

  • USBメモリを使ってよいか
  • 私物端末を業務に使ってよいか
  • 共有端末や共用アカウントをどう扱うか
  • 端末を社外へ持ち出す条件は何か
  • 端末紛失時にどの窓口へ連絡するか

本記事では一般的な注意点だけを扱います。
実務では、自社ルールを必ず確認してください

起こしやすい誤り

すぐ戻るからロックしない

短時間離席での未ロックは、本人が想像する以上に起きやすい事故です。
たった数分でも、画面が見える、メールが開ける、ファイルが送れる状態は避けるべきです。

認証要求を機械的に承認する

多要素認証の通知が頻繁に来ると、確認せずに押してしまうことがあります。
しかし、それが不正アクセスの突破口になる場合があります。

パスワードを伝えなければ業務が進まないと思う

急ぎの業務でも、認証情報共有を正当化してはいけません。
本来は、代替手段、申請、権限付与、正式な引き継ぎの問題として処理すべきです。

私物や便利ツールを先に使ってしまう

USB、私物端末、個人クラウド、個人メモアプリなどは、便利でも会社ルールと衝突することがあります。
「使えるか分からない」ときは、先に確認するのが正しい順番です。

日常で意識したい原則

認証情報と端末の扱いでは、次の原則を繰り返し意識してください。

  • 認証情報は本人だけが使う
  • 認証要求は身に覚えがあるときだけ応答する
  • 離席前にロックする
  • 端末や紙は、見える場所、置き忘れやすい場所に放置しない
  • 会社差がある論点は、自己判断せず自社ルールを確認する

ミニ確認

次の問いに答えられるか確認してください。

  1. なぜパスワード共有は避けるべきか
  2. 多要素認証の通知を受けたとき、何を確認すべきか
  3. 「すぐ戻るからロックしない」が危険なのはなぜか
  4. USBや私物端末の扱いで、最初に取るべき行動は何か

次に読む

参考資料(出典)

Footnotes

  1. ユーザー提供資料, 企画書① 全社員向け共通セキュリティ研修案(内部構想メモ)。認証情報管理、多要素認証、離席時ロック、端末持出し、USBメモリ、印刷物管理などの論点整理の元資料。 2 3 4