NETWORK SPECIALIST / THEME-BASED STUDY
04
DNS・Web・アプリケーション通信
ネットワークスペシャリスト 午後対策
2021–2025年度の過去問を、設問・小問単位で再構成
41収録小問・空欄群
23原問の設問を収録
13参照する大問
この冊子の学習順序

名前解決・配送先の発見 → HTTP・プロキシ → 負荷分散・セッション → IoT・音声通信

各小問は、必要な条件、問題、解答表、解説の順に読む。選択記号は内容を表す語句・文章へ置き換えた。

8冊の構成
冊学習領域収録小問
01L2・LAN・無線ネットワーク19
02IP通信・アドレス制御28
03ルーティング・経路冗長化50
04DNS・Web・アプリケーション通信41
05ネットワークセキュリティ・認証65
06仮想ネットワーク・クラウド・WAN26
07性能・通信品質・可用性設計31
08監視・障害解析・移行運用44

全体は25題・96設問が対象。成立する304小問・空欄群を収録した。小問番号のない設問は1単位、同じ小問内の複数空欄はまとめて1単位と数える。各冊の設問数は分割収録を含むため、合計は全体の設問数と一致しない。

2024年度 午後Ⅱ 問2 設問5(1)〜(3)は、IPAが不成立としたため除外した。

出典と編集範囲

原典:IPA「ネットワークスペシャリスト試験」問題冊子・解答例。
2021年度 / 2022年度 / 2023年度 / 2024年度 / 2025年度
© IPA 2021–2025。問題の条件と解答は原典に基づく再構成であり、逐語転載ではない。解説・図は学習用の編集を含む。技術判断は各過去問の前提に従う。本資料はIPAの公式教材ではない。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

名前解決・配送先の発見

設問1 DNSとゲートウェイの役割

2021年度 午後Ⅱ 問1 設問1 / 原題:社内システムの更改と移行
この冊子の収録小問:2

2021年度 午後Ⅱ 問1 設問1(2)

(2) 端末が問い合わせるDNSサーバ

外部DNSはDMZの公開ドメインを管理する。内部DNSは社内ドメインを管理し、社外名の問い合わせはISPのリゾルバへ転送する。内部DNSはDHCP機能も持つ。

問題

DHCPでPCへ通知する名前解決先を機器名で答えよ。

解答と解説

内部DNSサーバ

解説:社内名を解決でき、社外名も転送できる内部DNSを利用する。外部向け権威サーバを、そのまま社内PCの問い合わせ先にする構成ではない。

名前解決・配送先の発見

設問5 DNSを用いた移行と動作確認

2022年度 午後Ⅱ 問2 設問5 / 原題:仮想化技術の導入
この冊子の収録小問:3

2022年度 午後Ⅱ 問2 設問5(3)

(3) DNSのTTL短縮と並行稼働期間

旧APサーバと移行先を並行稼働させ、DNSレコードの変更で切り替える。事前にDNSのTTLを短くする。

問題

TTL短縮で何の時間が短くなるかを40字以内で答えよ。

解答と解説

キャッシュDNSサーバがDNSキャッシュを保持する時間。

解説:旧IPのキャッシュが残る期間を短くすることが目的である。既に長いTTLで保持された情報を、その場で強制削除する操作ではない。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

名前解決・配送先の発見

設問3 IPv6の名前解決とフォールバック

2025年度 午後Ⅱ 問1 設問3 / 原題:社内ネットワークのIPv6対応
この冊子の収録小問:1・2

2025年度 午後Ⅱ 問1 設問3(1)

(1) UDPで収まらないDNS応答の転送

EDNSによってUDPで送受信できるDNSメッセージサイズを拡張できる。それでも合意した最大サイズを超える場合や、EDNS非対応の相手と512バイトを超える応答をやり取りする場合がある。

問題

この場合に使うトランスポートプロトコルを答えよ。

解答と解説

TCP

解説:IPv6アドレスを問い合わせることと、DNS自身がどのIP・トランスポートを使うかは別の話である。原問ではIPv4のDNS通信でもAAAAレコードを取得できるとしている。サイズ制約への対応としてUDPからTCPへ切り替える。

2025年度 午後Ⅱ 問1 設問3(2)

(2) CNAME・AAAA・NSから接続先と権威サーバを読む

DNS応答には次の内容が含まれている。saas.example.com.のCNAMEはdual-saas.example.net.である。後者のAAAAレコードは2001:db8:xxxx::10と2001:db8:xxxx::20である。

権威セクションには、example.net.のNSとしてns1.example.net.とns2.example.net.が示されている。追加セクションには、その二台のDNSサーバのIPv4アドレスがある。xxxxは原問の仮表記を維持している。

問題

SaaSへアクセスするためのIPv6アドレスをすべて答えよ。

そのアドレスを管理する権威DNSサーバのFQDNをすべて答えよ。

解答と解説

SaaSのIPv6アドレス2001:db8:xxxx::10、2001:db8:xxxx::20
権威DNSサーバns1.example.net.、ns2.example.net.

解説:CNAMEは別名から正規名への対応を示す。実際の接続先アドレスはAAAAレコードから読む。NSレコードは名前情報を管理するサーバを示すので、SaaSの接続先と混同しない。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

名前解決・配送先の発見

設問3 SRVレコードによる認証先の発見

2022年度 午後Ⅰ 問3 設問3 / 原題:シングルサインオンの導入
この冊子の収録小問:1・2・3

2022年度 午後Ⅰ 問3 設問3(1)

(1) SRVレコードを使わない場合の認証先設定

DNSのSRVレコードには、Kerberosサービスが稼働するホスト名などを登録できる。PCはサービス名を問い合わせて認証先を発見する。

問題

SRVレコードを使わない場合、PCへ設定する必要があるサーバ情報を答えよ。

解答と解説

Kerberos認証を行うサーバのFQDN。

解説:サービス名から接続先を自動発見しないため、接続対象をPCへ明示する必要がある。

2022年度 午後Ⅰ 問3 設問3(2)

(2) SRVレコードのTTLを分へ換算する

KerberosサービスのSRVレコードにはTTLとして43200が設定されている。TTLの単位は秒である。

問題

このレコードがキャッシュに保持される時間を分で答えよ。

解答と解説

720分。

解説:43,200秒÷60=720分となる。TTLの数値をそのまま分として扱わない。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

2022年度 午後Ⅰ 問3 設問3|SRVレコードによる認証先の発見(続き)

2022年度 午後Ⅰ 問3 設問3(3)

(3) SRVの重みをDNSラウンドロビンへ置き換える

既存のSRVレコードは同じPriorityで、DS1のWeightを2、DS2を1としている。変更後はSRVのTargetを共通名DSにまとめ、Aレコード側のDNSラウンドロビンで同じ利用比率を表す。

DS1のIPアドレスをadd1、DS2をadd2と表す。原問はAレコードの記載数で利用比率を表すモデルを用いている。

問題

原問のモデルに従い、共通ホスト名DSへ設定するAレコードの内容を答えよ。

解答と解説

DSに対してadd1のAレコードを二つ、add2のAレコードを一つ記述する。

解説:公式解答は、元のWeight 2対1をAレコードの記載数2対1へ対応付けている。この教材では原問のモデルを保持しており、個別DNS実装での重複レコードの扱いを検証したものではない。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

名前解決・配送先の発見

設問1 Web通信を支える基本機能

2023年度 午後Ⅰ 問1 設問1 / 原題:Webシステムの更改
この冊子の収録小問:枝番なし

2023年度 午後Ⅰ 問1 設問1

Web中継・DNS・HTTP/2の基本用語

既存Webサーバは静的コンテンツを返し、動的処理の要求はAPサーバへ中継する。DNSサーバは、自社ドメインの公開情報の管理と、内部サーバから依頼される外部ドメインの名前解決を担う。

HTTP/2は一つの接続上に複数の仮想的な通信チャネルを設ける。要求には、メソッド・スキーム・パスを示す疑似ヘッダを用いる。HTTPSでのHTTPバージョン選択にはALPNを利用する。

問題

a:Webサーバがクライアントに代わってAPサーバへ要求を中継する機能の名称を答えよ。

b:自社ドメインのゾーン情報を管理して応答するDNSの役割を答えよ。

c:外部ドメインの名前解決を行い、結果を一定時間保持するDNSの役割を答えよ。

d:HTTP/2の仮想的な通信チャネルを何と呼ぶか。

e:HTTPメソッドを示す疑似ヘッダ名「:[語]」の語を答えよ。

f:ALPNが拡張機能として定義されているプロトコルを答えよ。

解答と解説

aリバースプロキシ
b権威DNS
cキャッシュDNS
dストリーム
emethod
fTLS

解説:権威DNSは管理対象のゾーンの情報に基づいて応答する。キャッシュDNSは利用者の依頼に応じて名前解決する。両者は同じ装置に実装されていても役割が異なる。

HTTP/2ではストリームを識別して複数の要求を扱う。「:method」は要求メソッドを示す。ALPNはTLS接続時にアプリケーションプロトコルを選択する仕組みである。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

名前解決・配送先の発見

設問2 コントローラ管理と通信の分離

2021年度 午後Ⅰ 問1 設問2 / 原題:ネットワーク運用管理の自動化
この冊子の収録小問:1・2

2021年度 午後Ⅰ 問1 設問2(1)

(1) 管理先をIPではなくFQDNで設定する

出荷時に店舗ルータへ管理コントローラの接続先を設定する。管理コントローラは将来IPアドレスが変わる可能性がある。

問題

FQDNで設定する利点を50字以内で答えよ。

解答と解説

管理コントローラのIPアドレスが変わっても、ルータの設定変更が不要になる。

解説:DNSの対応先を変更すれば、ルータ側に設定した名前を維持できる。全国の店舗ルータを一台ずつ書き換える負担を避けられる。

2021年度 午後Ⅰ 問1 設問2(2)

(2) REST APIの通信プロトコル

店舗ルータは管理コントローラのREST APIを利用し、自身のシリアル番号と外部接続ポートのIPアドレスを登録する。

問題

この登録で利用するアプリケーション層プロトコルを答えよ。

解答と解説

HTTPまたはHTTPS

解説:REST APIという呼び出し方式と、通信で用いるプロトコルを区別する。原問の解答はHTTPまたはHTTPSである。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

名前解決・配送先の発見

設問1 プロキシの分散と切替

2023年度 午後Ⅱ 問1 設問1 / 原題:マルチクラウド利用による可用性向上
この冊子の収録小問:1・3・4・5

2023年度 午後Ⅱ 問1 設問1(1)

(1) DNSによるプロキシの負荷分散

プロキシサーバBは192.168.1.145、プロキシサーバCは192.168.2.145を使用する。利用者が指定するproxy.a-sha.co.jpに、両方のAレコードを登録して、平常時から両サーバを利用する。

問題

一つのドメイン名に複数のIPアドレスを割り当て、負荷分散に利用する方式を答えよ。

解答と解説

DNSラウンドロビン。

解説:同じ名前に複数のアドレスを対応付ける。原問では障害時にDNSゾーンを書き換える運用も組み合わせるため、DNSへの登録だけで障害検知まで完了するわけではない。

2023年度 午後Ⅱ 問1 設問1(3)

(3) 待機系プロキシへ切り替えるAレコード

平常時はproxy.a-sha.co.jpを192.168.1.145のプロキシBへ対応付ける。待機系のプロキシCは192.168.2.145である。Bの異常を検知したため、利用者が指定する名前をCへ切り替える。

問題

proxy.a-sha.co.jpのAレコードを、どのIPアドレスへ変更するか。

解答と解説

192.168.2.145。

解説:利用者が使う名前を変えずに、名前解決の結果を待機系のアドレスへ変更する。利用者が直接指定していない個別サーバ名だけを書き換えても、切替にはならない。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

2023年度 午後Ⅱ 問1 設問1|プロキシの分散と切替(続き)

2023年度 午後Ⅱ 問1 設問1(4)

(4) DNS切替を早く反映するTTL

プロキシ障害時は、利用者が指定するホスト名のAレコードを書き換える。平常時から、このレコードのTTLを小さく設定する。

問題

TTLを小さくする目的を答えよ。

解答と解説

キャッシュDNSサーバがキャッシュを保持する時間を短くするため。

解説:権威側のレコードを変更しても、保持中の古いキャッシュは直ちに消えない。保持時間を短くして、新しいアドレスで再解決されるまでの待ち時間を抑える。

2023年度 午後Ⅱ 問1 設問1(5)

(5) プロキシ自動設定を使う切替方法

障害時にプロキシを自動で切り替える方法を検討している。DNSゾーンの変更とは別に、利用者側で実行されるプロキシの自動設定機能も利用できる。

問題

DNSを使わない切替方法と、利用者側の環境に関する制約を答えよ。

解答と解説

方法プロキシ自動設定機能を利用する。
制約その機能に対応するPCやサーバでしか利用できない。

解説:自動設定は利用側の対応に依存する。すべてのアプリケーションが同じ仕組みを使うとは限らないため、原問ではDNSによる切替と併用する。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

名前解決・配送先の発見

設問1 メール転送のDNSとNAT

2024年度 午後Ⅱ 問2 設問1 / 原題:電子メールを用いた製品サポート
この冊子の収録小問:1・3

2024年度 午後Ⅱ 問2 設問1(1)

(1) DNSラウンドロビンに使う共通FQDN

社内メールサーバは二台の中継サーバへ送信を分散する。社内DNSには、mail.y-sha.lanのAレコードとして192.168.0.1と192.168.0.2が登録されている。個別名y-mail1.y-sha.lanとy-mail2.y-sha.lanはそれぞれ一方だけを示す。

問題

転送先として指定するFQDNを答えよ。

解答と解説

mail.y-sha.lan。

解説:二つのIPアドレスが同じ名前に登録されているFQDNを指定する。個別名を固定指定すると、DNSラウンドロビンによる二台への分散を利用できない。

2024年度 午後Ⅱ 問2 設問1(3)

(3) MXの優先値とIPアドレスの逆引き

y-sha.comのMXはy-mail1.y-sha.comに20、y-mail2.y-sha.comに1を設定する。別の確認方法では、送信元メールサーバのIPアドレスからFQDNを取得する。

問題

a:MXレコードで優先順位を指定する数値の名称を答えよ。

b:平常時に選ばれる中継サーバのホスト名を答えよ。

c:IPアドレスからFQDNを取得する名前解決を何と呼ぶか。

解答と解説

aPreference
by-mail2
c逆引き

解説:MXはPreferenceの数値が小さい方を優先するため、1のy-mail2が選ばれる。逆引きはIPアドレスを起点とする名前解決であり、Aレコードによる正引きとは方向が逆である。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

名前解決・配送先の発見

設問1 公開用と社内用のDNS設計

2023年度 午後Ⅱ 問2 設問1 / 原題:ECサーバの増強
この冊子の収録小問:枝番なし

2023年度 午後Ⅱ 問2 設問1

公開用・社内用ゾーンのレコード

DNSサーバはexample.jpとy-sha.example.lanを管理する。DNSサーバの内部IPは192.168.1.1、メールサーバの内部IPは192.168.1.3である。

FWの静的NATは、100.α.β.1のTCP/UDPポート53を192.168.1.1へ、100.α.β.3のTCPポート25を192.168.1.3へ変換する。α・βは原問の伏字である。

問題

a:ゾーンを管理するDNSサーバ名を指定するレコード種別を答えよ。

b:配送先メールサーバを指定するレコード種別を答えよ。

c:公開用ゾーンのDNSサーバのAレコード値を答えよ。

d:公開用ゾーンのメールサーバのAレコード値を答えよ。

e:社内用ゾーンのDNSサーバのAレコード値を答えよ。

f:社内用ゾーンのメールサーバのAレコード値を答えよ。

解答と解説

aNS
bMX
c100.α.β.1
d100.α.β.3
e192.168.1.1
f192.168.1.3

解説:外部利用者はNATの外側のアドレスへ接続する。社内側は内部アドレスへ直接接続するため、同じサーバでも用途別の名前に対応するアドレスが異なる。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

名前解決・配送先の発見

設問1 社内通信・名前解決・FWの設定

2022年度 午後Ⅰ 問3 設問1 / 原題:シングルサインオンの導入
この冊子の収録小問:1・4

2022年度 午後Ⅰ 問3 設問1(1)

(1) 社内サーバをプロキシの対象外にする

PCにはプロキシサーバのFQDNを設定している。社内の業務サーバと営業支援サーバには、ブラウザから直接接続する必要がある。

問題

PCのプロキシ設定に追加する内容を答えよ。

解答と解説

業務サーバと営業支援サーバのFQDNを、プロキシ例外リストへ登録する。

解説:プロキシの設定を全面的に無効化するのではなく、社内の対象だけを直接接続へ切り替える。

2022年度 午後Ⅰ 問3 設問1(4)

(4) DNS用に許可するTCP以外のプロトコル

DNS通信を許可するFWルールには、TCPポート53が記載されている。通常の名前解決で使うもう一つのトランスポートも許可する必要がある。

問題

追加するプロトコルと宛先ポート番号を答えよ。

解答と解説

UDP/53。

解説:DNSはUDPとTCPの両方を使用する。TCPの許可だけでは、UDPを利用する問い合わせを通せない。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

HTTP・プロキシ

設問2 HTTP/1.1とプロトコル選択

2023年度 午後Ⅰ 問1 設問2 / 原題:Webシステムの更改
この冊子の収録小問:1・2

2023年度 午後Ⅰ 問1 設問2(1)

(1) HTTP/1.1パイプライン処理の応答順序

HTTP/1.1では、前の応答を待たずに複数の要求を送るパイプライン処理を利用できる。サーバは要求ごとに処理時間が異なる。

問題

サーバは、パイプライン処理で受け取った要求に対して、どの順序で応答を返す必要があるか。

解答と解説

リクエストを受け取った順序と同じ順序でレスポンスを返す。

解説:受信順序で要求と応答を対応付けるため、後の要求の処理が先に終わっても、その応答だけを先に返すことはできない。

2023年度 午後Ⅰ 問1 設問2(2)

(2) HTTPSでALPNを用いる目的

HTTP/1.1とHTTP/2のどちらを利用する場合も、URLのスキームはhttpsである。URLだけでは利用するHTTPバージョンを区別できない。

問題

通信開始時にALPNを利用する目的を答えよ。

解答と解説

TCPの上位で使用するアプリケーションプロトコルを決定するため。

解説:同じHTTPSの接続先でも、クライアントとサーバが利用できるプロトコルは異なり得る。ALPNで双方が利用できるプロトコルを選ぶ。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

HTTP・プロキシ

設問3 HTTP/2のネゴシエーション

2023年度 午後Ⅰ 問1 設問3 / 原題:Webシステムの更改
この冊子の収録小問:2

2023年度 午後Ⅰ 問1 設問3(2)

(2) クライアントがALPNで提示する内容

クライアントはTLS接続の開始時にALPN情報をサーバへ送る。サーバは、その情報から使用するアプリケーションプロトコルを選択する。

問題

クライアントがALPN情報として提示する内容を答えよ。

解答と解説

クライアントが利用可能なアプリケーション層のプロトコル。

解説:提示するのは対応可能なプロトコルの候補である。これによって、サーバはクライアントが利用できないプロトコルを選ぶことを避けられる。

HTTP・プロキシ

設問3 HTTP多重化とNAPTエントリー管理

2025年度 午後Ⅰ 問2 設問3 / 原題:学校ネットワークの改善
この冊子の収録小問:1・2

2025年度 午後Ⅰ 問2 設問3(1)

(1) Head of Lineブロッキングの待ち合わせ

HTTP/1.1による複数画像の取得を、先行処理が終わるまで後続処理を進められない直列処理として考える。先頭処理に時間がかかると、全体の完了も遅くなる。

問題

全処理の完了まで時間がかかる理由を30字以内で答えよ。

解答と解説

先行の処理が終わるまで後続の処理が待たされるから

解説:注目するのは、個々の画像の大きさではなく処理間の待ち関係である。本問はHTTPレイヤーとTCPレイヤーのHoLを区別している。HTTP/2でHTTPの多重化が可能になっても、TCP側の待ち関係までなくなるとは述べていない。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

2025年度 午後Ⅰ 問2 設問3|HTTP多重化とNAPTエントリー管理(続き)

2025年度 午後Ⅰ 問2 設問3(2)

(2) HTTP/2のストリーム多重化

HTTP/1.1では、PCからの要求とサーバからの応答を繰り返す。HTTP/2では一つのTCPコネクション内で複数ストリームを扱い、各ストリームを識別する値を付ける。

問題

e:PCがHTTPサーバに送る要求の名称を答えよ。

f:サーバが返す応答の名称を答えよ。

g:個々のストリームを識別する値の名称を答えよ。

h:多重化によって可能になる、直列ではない処理形態を答えよ。

解答と解説

eリクエスト
fレスポンス
gストリームID
h並列処理

解説:一つのTCPコネクションを複数の論理的な通信に共有させるため、ストリームごとの識別が必要となる。本問では、HTTP/1.1で複数TCPコネクションを使う場合と比較して、NAPTエントリー数を抑える関係も示している。

HTTP/1.1
→
複数のTCPコネクション
→
複数のNAPTエントリー
HTTP/2
→
1 TCP内の複数ストリーム
→
共有するNAPTエントリー
原問図4の学習要点を再構成。コネクションとストリームは別の単位。
2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

HTTP・プロキシ

設問2 PACによる通信先別のプロキシ選択

2024年度 午後Ⅰ 問3 設問2 / 原題:ローカルブレイクアウトによる負荷軽減
この冊子の収録小問:1・2・5

2024年度 午後Ⅰ 問3 設問2(1)

(1) PACのDIRECTと社内Webアクセス

DMZのWebサーバはプライベートIPアドレスを使う。PACでは宛先がプライベートIPアドレス、ループバック、localhost、または社内ドメインa-sha.jpの場合、DIRECTを返す。

問題

DMZのWebサーバにアクセスする際、プロキシサーバを利用するか。

解答と解説

利用しない。

解説:DIRECTはプロキシを使わず、宛先へ直接接続する指示である。DMZのWebサーバはプライベートIPアドレスという条件に一致する。

2024年度 午後Ⅰ 問3 設問2(2)

(2) PACの条件外アクセスに適用するプロキシ

PACは社内宛てにはDIRECT、image.cdn.exampleまたは*.c-saas.example宛てには大阪UTMのproxy.osaka.a-sha.jp:8080を返す。どちらにも該当しない場合はproxy.a-sha.jp:8080を返す。

問題

https://www.example.com/foo/index.html へのアクセスで利用するプロキシのFQDNを答えよ。

解答と解説

proxy.a-sha.jp。

解説:www.example.comは社内宛てでも指定SaaS宛てでもない。最後の既定処理に到達するため、本社のプロキシが選ばれる。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

2024年度 午後Ⅰ 問3 設問2|PACによる通信先別のプロキシ選択(続き)

2024年度 午後Ⅰ 問3 設問2(5)

(5) 支社ごとにPACを分ける理由

SaaSへのアクセスは各支社のUTMプロキシから直接インターネットへ出す。大阪支社はproxy.osaka.a-sha.jpを使い、別の支社では別のFQDNを使う。PACには選択先のFQDNを記載する。

問題

支社ごとにPACファイルを用意する必要がある理由を答えよ。

解答と解説

UTMプロキシサーバのFQDNが異なるから。

解説:SaaSの宛先条件が共通でも、条件に一致した際の返却先が支社ごとに異なる。同じ大阪向け設定を他支社へ配ると、意図した現地の出口を選べない。

HTTP・プロキシ

設問3 WPADの仕組みとリスク

2024年度 午後Ⅰ 問3 設問3 / 原題:ローカルブレイクアウトによる負荷軽減
この冊子の収録小問:1

2024年度 午後Ⅰ 問3 設問3(1)

(1) WPADによるPACファイルの検出と取得

WPADはネットワークの設定情報や名前解決を使い、PACファイルの場所を検出する。検出後はWebサーバからファイルを取得する。自動検出を無効にする場合は、PACの場所をPCへ直接設定する。

問題

PACの場所の検出に用いる二つのプロトコルを答えよ。

PACをダウンロードするアプリケーションプロトコルを答えよ。

PCへ直接指定するPACの場所の表現を答えよ。

解答と解説

検出に利用DHCP、DNS
取得に利用HTTP
直接設定する情報PACファイルのURL

解説:場所を見つける処理と、ファイル本体を取得する処理を分ける。DHCPやDNSは検出を助けるものであり、PACの本体を取得するHTTPとは役割が異なる。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

HTTP・プロキシ

設問4 クラウド移行時の経路と負荷分散

2023年度 午後Ⅰ 問1 設問4 / 原題:Webシステムの更改
この冊子の収録小問:2

2023年度 午後Ⅰ 問1 設問4(2)

(2) HTTPバージョン変換を行う負荷分散モード

クラウドの仮想LBは、利用者側とはHTTP/2で通信する。既存のWebサーバとAPサーバはHTTP/1.1を使用する。仮想LBはURLに応じて転送先を振り分ける。

問題

仮想LBで選ぶモードと、そのモードが必要な理由を答えよ。

解答と解説

モードアプリケーションモード
理由HTTP/2のリクエストをHTTP/1.1のリクエストに変換して、負荷分散するため。

解説:URLの判定とHTTPバージョンの変換には、アプリケーション層の情報を解釈する必要がある。IPアドレスやポートを基に転送するネットワークモードだけでは、この要件を満たさない。

HTTP・プロキシ

設問2 コンテナへのHTTP転送

2022年度 午後Ⅱ 問2 設問2 / 原題:仮想化技術の導入
この冊子の収録小問:2

2022年度 午後Ⅱ 問2 設問2(2)

(2) 共有リバースプロキシがWebAPを識別する情報

AP0のFQDNはap0.u-sha.com、AP1はap1.u-sha.comである。両方とも共有リバースプロキシへHTTP接続する。プロキシはHTTPヘッダからAPを識別する。

問題

参照するヘッダフィールド名を答えよ。

解答と解説

Hostヘッダフィールド

解説:宛先IPとポートが共通でも、HTTP要求のHostから指定されたホスト名を読み取れる。APごとのFQDNを振り分け条件にする。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

負荷分散・セッション

設問4 LB導入時の通信設計

2023年度 午後Ⅱ 問2 設問4 / 原題:ECサーバの増強
この冊子の収録小問:1・4

2023年度 午後Ⅱ 問2 設問4(1)

(1) 従来のサービスIPをLBへ引き継ぐ

利用者のECサイトURLと、既存のDNS応答値は変更しない。既存ECサーバには新しいホスト名とIPを付け、従来のサービス用内部IPは新設機器で受け付ける。

問題

従来のサービス用IPを保持する機器と、そのIPの呼称を答えよ。

解答と解説

機器LB
IPの呼称仮想IPアドレス(VIP)

解説:利用者に見せるサービスの入口をLBへ移す。実サーバを追加しても、利用者が指定する名前やサービスIPを変えずに済む。

2023年度 午後Ⅱ 問2 設問4(4)

(4) ソースNAT後も利用者IPをログへ残す

最終案ではECサーバのデフォルトゲートウェイをFWzのままにし、LBでソースNATする。ECサーバはアクセス元IPをログに記録するため、LBはHTTPヘッダにX-Forwarded-Forを追加する。

問題

X-Forwarded-Forを追加する目的を答えよ。

解答と解説

ECサーバに、アクセス元PCのIPアドレスを通知するため。

解説:IPヘッダの送信元はLBへ変わる。LBが元のクライアントIPをHTTPヘッダで伝えることで、アプリケーション側の記録に利用できる。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

負荷分散・セッション

設問5 セッション維持とヘルスチェック

2023年度 午後Ⅱ 問2 設問5 / 原題:ECサーバの増強
この冊子の収録小問:1・2

2023年度 午後Ⅱ 問2 設問5(1)

(1) IPとポートだけではセッションを維持できない理由

LBは同一の購買操作を同じECサーバへ転送したい。アクセス元IPとTCP送信元ポートの組を識別子にすると、TCP接続の切断・再接続時に同じセッションへ対応付けられないことがある。

問題

再接続でセッション維持ができなくなる理由を答えよ。

解答と解説

TCP接続が再設定されるたびに、送信元ポート番号が変わる可能性があるから。

解説:購買操作のセッションはTCP接続より長く続く場合がある。接続ごとに変わる値だけでは、アプリケーションの継続した操作を識別できない。

2023年度 午後Ⅱ 問2 設問5(2)

(2) CookieのセッションIDを負荷分散先へ対応付ける

ECサーバは最初のアクセスでセッションIDを生成し、応答のCookieに入れる。LBはセッションIDと振分け先サーバを管理表に登録し、以降の要求を同じサーバへ送る。

問題

LBが管理表へ新しいレコードを登録するのは、どのような場合か。

解答と解説

サーバからの応答のCookieに含まれるセッションIDが、管理表に存在しない場合。

解説:新しいセッションIDを受けた時点で、応答元サーバとの対応を登録する。登録済みのIDを利用する後続要求は、同じサーバへ転送できる。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

IoT・音声通信

設問3 CoAPの信頼性とDTLS

2025年度 午後Ⅱ 問2 設問3 / 原題:LPWAを用いたガスメーターのIoTシステム
この冊子の収録小問:1・2・3・4

2025年度 午後Ⅱ 問2 設問3(1)

(1) CoAPのUDP利用と再送制御

CoAPはUDPを利用する。UDPでは到着順序や一度だけの配送は保証されない。CoAPはACKを待たずに次のCONを送ることができる。再送間隔は再送回数に応じて長くする。

問題

l:UDPが属する層を答えよ。

m・n:UDPで生じ得る、到着の順序と同じデータの受信回数に関する現象を答えよ。

o:ACKを待たない送信方式を「非○○」で答えよ。

p:再送間隔を段階的に延ばす方式を「指数○○」で答えよ。

解答と解説

lトランスポート層
m順不同
n重複
o非同期
p指数バックオフ

解説:UDPの保証しない性質を、CoAPのメッセージID・ACK・再送制御で補う。アプリケーションの要求と応答の対応付けには、これらとは別にトークンを用いる。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

2025年度 午後Ⅱ 問2 設問3|CoAPの信頼性とDTLS(続き)

2025年度 午後Ⅱ 問2 設問3(2)

(2) CoAPの分離応答とトークン照合

端末はGET /data1をCONで送り、メッセージIDを0xbc90、トークンを0x71とした。サーバはまず空のACKを返した。その後、データZを含むCONをメッセージID0xcdf2、トークン0x71で送った。ほかの応答のトークンは0x82と0x90である。

問題

空のACKで返せなかったデータを届けるメッセージを、種類・ID・データ名で示せ。

元の要求への応答と判断できる理由を答えよ。

解答と解説

メッセージCON、メッセージID 0xcdf2、データZ
理由トークン値0x71が一致するから。

解説:空のACKは要求の受領だけを知らせる。後から送る分離応答は、新しいメッセージIDを使用してもよい。要求と応答の組合せはトークンで確認する。

GET /data1:ID 0xbc90・Token 0x71
→
空のACK:ID 0xbc90
→
分離応答CON:ID 0xcdf2・Token 0x71・データZ
原問の関連メッセージだけを抽出した流れ。矢印は時系列を示す。

2025年度 午後Ⅱ 問2 設問3(3)

(3) ACKに応答データを同梱する

端末はGET /data2をメッセージID0xab20、トークン0x82で送った。サーバではデータXを直ちに準備できる。応答候補にはID0xab20・Token0x82・データXのACKと、別のIDやトークンを持つメッセージがある。

問題

この要求に対してサーバが送ったACKを、ID・トークン・データ名で示せ。

解答と解説

メッセージID0xab20、トークン0x82、データXを含むACK。

解説:応答をすぐ返せる場合は、ACKに応答コードとデータを載せられる。原問では要求のメッセージIDとトークンの両方に対応するACKを選ぶ。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

2025年度 午後Ⅱ 問2 設問3|CoAPの信頼性とDTLS(続き)

2025年度 午後Ⅱ 問2 設問3(4)

(4) 重複ACKの判定と破棄

端末はID0xde10、Token0x90、データYを含むACKを受け取って処理した。その後、同じ内容とIDのACKを再び受信した。

問題

重複したACKだと判断する理由を答えよ。

端末が行う処理を答えよ。

解答と解説

理由二つのパケットのメッセージIDが同じだから。
処理同じACKは処理済みなので無視する。

解説:この設問では要求・応答の組合せではなく、同じメッセージの重複を判断する。したがって着目するのはトークンではなくメッセージIDである。

IoT・音声通信

設問4 IoT端末の負荷・電力・時刻管理

2025年度 午後Ⅱ 問2 設問4 / 原題:LPWAを用いたガスメーターのIoTシステム
この冊子の収録小問:3

2025年度 午後Ⅱ 問2 設問4(3)

(3) CoAPとHTTP/1.1の通信処理量

同じ測定データを送る方式としてCoAPとHTTP/1.1を比較する。原問ではHTTP/1.1を利用した方が、やり取りするIPパケット数が多くなる。

問題

HTTP/1.1でパケット数が増える理由を答えよ。

解答と解説

TCPコネクションの確立と切断の処理が行われるから。

解説:CoAPはUDPを使用する。比較対象のHTTP/1.1では、データの送信以外にTCP接続の確立と切断が必要となる。原問の通信条件における比較であり、あらゆる接続再利用条件を同一視しない。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材

IoT・音声通信

設問2 既存音声網と遅延

2021年度 午後Ⅰ 問3 設問2 / 原題:VoIPの通信品質確保
この冊子の収録小問:1

2021年度 午後Ⅰ 問3 設問2(1)

(1) PBXとIPゲートウェイの役割

既存構成では、同一拠点内の電話はPBXを使う。外線は公衆電話網を使う。拠点間はPBXに接続したIPゲートウェイから広域イーサネットへ接続する。

問題

音声信号がIPパケット化される通話を答えよ。

解答と解説

拠点間の内線通話

解説:IPゲートウェイを経由するのは拠点間の内線である。電話を使う全ての通信が、この既存構成でIP化されているわけではない。

関連技術・設計判断

設問3 専用アプリケーションの通信

2022年度 午後Ⅱ 問2 設問3 / 原題:仮想化技術の導入
この冊子の収録小問:2

2022年度 午後Ⅱ 問2 設問3(2)

(2) 同じポートを使う複数の専用APを識別する

複数の専用APが同じTCPポート番号を使用する。HTTPのHostヘッダのような共通のアプリケーション識別情報は利用できない。負荷分散装置からAPを区別したい。

問題

必要な仕組みを40字以内で答えよ。

解答と解説

複数のIPアドレスを設定し、IPアドレスごとに専用APを識別する。

解説:ポート番号だけでは区別できないため、接続先IPも使ってAPの入口を分ける。HTTP用の識別方法を独自プロトコルへそのまま適用しない。

2021–2025 / 原問に基づくテーマ別教材